シングルマザーとして子どもを育てている場合、いつかは子どもに「パパは?」と聞かれるタイミングがありますよね。
我が家の場合は離婚時に子どもたちは5歳と3歳でしたので、父親のことは認識していて、別々に住むことになったことも認識しています。そういう状況のため「なんでぱぱはいないの?」と聞かれることはありませんでしたが、子供に父親の記憶がない場合や保育園などで初めて“父親”を認識して帰ってくると「なんでうちにはパパがいないの?」という疑問を持つことは当然ですよね。
その疑問にどう答えるかは、子供の年齢や現在の父親との関係によるところもあるかと思います。
シングルマザーにとって「なんでうちにはパパがいないの?」という子供からの直球の質問には心を痛めることもあるかもしれません。
しかし保育園や幼稚園の年齢の子供にとってのその質問は、「なんで自分には弟がいないの?」という質問と同じレベルであることがほとんどです。
今の自分の生活に不満があるわけではない、母親に不満を訴えたいわけではなく、ただただ疑問に思ったので身近なママに聞いただけ。ということ。
その疑問になら、すんなりと答えてあげられそうですよね。
我が家の場合は、定期的に父親との交流も持っているので子供から直接聞かれたわけではありませんが、いつか子供が“自分には父親がいない”と感じてしまわないように絵本に助けてもらいました。
それが、こちらの絵本です。
「いろいろいろんなかぞくのほん」
初版発行: 2018年1月
著者/編集: メアリ・ホフマン、ロス・アスクィス
出版社: 少年写真新聞社
現代のかぞくにはいろいろな形があります。家も、人数も、仕事も、服も、食事も、性別も、趣味も気分も人それぞれ。何人でも、どんな暮らし方をしていてもかぞくはかぞく。本書は、多様化するかぞくの形をユーモアたっぷりのイラストで楽しく紹介します。文がなめらかで聞き取りやすくなっていますので、読み聞かせにも最適です。
出版社:少年写真新聞社 公式サイトより
この絵本は、タイトルの通り「かぞくのかたち」に触れている内容です。
おとうさん、おかあさんとくらしているこどもがおおいけど おとうさんだけのいえ おかあさんだけのいえもある
どっちもいなくて、おじいちゃん おばあちゃんとくらしてるこも
こんな風に子供にもわかりやすい言葉で、さらに多様性を認める言葉が並んでいます。
この絵本に出会った時に、下の子が話の内容が理解できるようになったら絶対に読み聞かせをしようと思いました。
自分の環境を守る意味でも、もしこれからの人生で“自分にとっての普通”とは違うお友達に出会ったときにも、まずは肯定できる心を持つことができるように子供に伝えていきたい価値観だと感じたからです。
初めて読み聞かせをした日の子どもたちは、海外らしいテイストのイラストと、自分の知らなかった家族のかたちに触れ、刺激を受けているようでした。
いろんな家族がいるんだよ、と言葉ではなく感覚的に子供に伝えることが出来たのはとても良かったと思います。
もしも子供にパパは?と聞かれた場合や、お友達の家族と比べて不思議そうにしている場合にはこの絵本がおすすめです。
この年齢の子どもたちは素直に、「そうなんだ、いろんな家族があるんだ」と理解してくれると思います。